【A第2節 フィオレンティーナ戦プレビュー】

【プレビュー】

ユベントス戦の興奮冷めやらぬ中、GiallobluはViolaとのアウェイゲームに臨む。

奇しくもキエーヴォがセリエA初勝利を挙げた際の相手と同日開催のマッチ(2001年8月26日)であり、当時の最終ラインの要だったD'Annaが指揮官となって対決するというなんとも往年のセリエクラスタにはたまらない対決である。

昨季前半戦は勝利したものの、非常に分が悪い難敵だ。

【La Gazzetta dello Sport】による今節の予想フォーメーションは以下の通り。

前節先発出場しユベントスの左サイドを封じたDepaoliがベンチスタート、本フォーメーションのカギとなるBirsaが先発復帰の予想だ。

Tomovicは右サイドでボールの預け所として機能していたが、攻撃面ではクロス精度などでCacciatoreの足元にも及ばない低印象であったのでここは本職のCacciatoreとJaroszynskiのチョイスに戻しても良いのではないかと思う。

RossettiniとBaniの位置が入れ替わっているのは相手右サイドのChiesaを警戒してのことだろうか。

そして頼れる守護神Sorrentinoは前節Ronaldとの交錯で負った怪我(鼻骨骨折、むち打ちなど)によりベンチを外れ、Seculinが久々のリーグ戦スタメン予想となっている。

なお、Sorrentinoの代わりに先日8月25日に17歳の誕生日を迎えた若き守護神候補のCaprileが帯同メンバー入りを果たしている。

(そう考えると、CaprileはキエーヴォのセリエA初勝利記念日の1日前に生まれたことになるらしい、なんとも時の流れは速いものだ…)

以下、17年前と変わらず今もなお若々しい姿で指揮を執るD'Annaの談話だ。

D'Anna「前節のゲームに比べて数点の戦術変更がある。そして試合状況に応じていくつか引き出しを持っており、瞬時に変更できるよう全員に準備ができている。フィオレンティーナには質の高い得点源がいるが、我々はその危険因子を取り除き、ドリブルを起点としてチャンスを作っていきたい。私はハードゲームを期待している。我々は全ての相手を尊重するが、恐れることはない。(Birsaの起用は)前節で彼を外したのは戦略上の都合だった。彼は我々のサッカーの基本だ。明日は彼の試合になるかもしれない。(新戦力のObiについては)彼はよくマッチしており、そして多くの経験を持っている。Castroとはまた異なった武器がある。彼の周りを活かしつつ刺せる武器はキエーヴォにとって非常に有用だ。(Barbaの移籍後初出場はあるか)決して無いわけではない。彼は若いが、問題なくGiallobluのバックを務めあげるだろう。」

今節もまたゲームキャプテンを務めることになるであろうRadovanovicのコメント。

Radovanovic「相手は今節が開幕となるが(ジェノヴァ高架橋崩落事故でサンプドリアとの第1節が延期されたため)それには利点と欠点の両方があるだろう。我々はとにかくやるしかない。我々の試合をするためには我々自身の精神との戦いに勝たなくてはならない。それが果たされない時は、ユベントス戦のような結末に終わってしまうことだろう。」

"Miracolo Chievo"中心選手にして元キエーヴォ監督のCoriniからコメントが届いている。

Corini「キエーヴォは長年に渡ってチームがしっかりしており、今季もまた例に違わない。彼らはユベントス戦の内容が示す通り、上位陣にとって非常に厄介な存在たりうるだろう。特にGiaccheriniは存在感を示している。このスカッドなら残留は絶対条件だ。(フィオレンティーナについては)昨季はEL出場権に肉薄し、Badeljを除く多くの戦力を維持している。Veretoutは彼の代わりによく働き、それを証明している。Pjacaは並外れた才能を持っており、殻を破ることができるか楽しみな存在だ。Lafontら若い存在で占められていても力を発揮し、カンピオーネで躍進を果たすに違いない。」

クラブのレジェンドはViolaの若き才能達にゾッコンのようだが、それはさておき。

Sorrentinoの離脱は非常に痛い(彼は毎試合2点分くらいは防いでいるのではなかろうか)が、個人的には同じくベテラン勢のBirsaの登場に注目したい。

17年前の"奇跡"を敵地で再び起こせるか。

最終ラインからテクニカルエリアへと指揮を執る位置を移しViolaに挑むD'Annaに大きな期待がかかる。