365gialloblu

@Chievo_Giapponeがお伝えする@ACChievoVerona情報

キエーヴォのメルカート通信(18/19冬編①)

カルチョを愛する皆様、あけましておめでとうございます。本年もキエーヴォ、そして筆者や365giallobluをよろしくお願いします。

さて、1ヶ月ぶりの更新となってしまった本誌だが、今回はメルカートの噂についてまとめていきたい。公式リリースや噂の範疇を超えた決定的な動きは今のところないが、残留を賭け特に重要となってくる今冬は移籍市場の流れから目を離せない。今回は現段階で出ている多くの噂について各選手ごとにまとめていく。

ちなみに、ツイッターでは「#365gialloblu」のハッシュタグで移籍の噂について随時更新しているので、そちらについても要チェックだ。

 

 

 

《入団の噂》

【GK】

・Gabriel Brazao(クルゼイロ)

クルゼイロBで活躍する"ネクストAlisson"の呼び声高い若手有望株。インテルが獲得を熱望もEUパスを持たない彼を保有することができないため、獲得後にシーズン終了までキエーヴォへレンタルする模様。その場合、レッジーナから期間を早めて帰還する予定のConfenteはまた別のクラブへと貸し出されることに。(TMW)

評:ポテンシャルは申し分ないが、残念ながらGiallobluに彼を育てている余裕は無いだろう。Seculinが負傷しているが、Sorrentinoの牙城が揺らぐことはなく、同じ若手有望株のSemperの経験を積ませることすらままならない状態で新たに加わられてもインテルの思惑通りにいくことは厳しいと思われる。なぜRomaironeがこの話に応じようとしているのか不思議でならない。

 

 

【DF】

Marco Andreolli(カリアリ)

キエーヴォは部門別での強化を狙っており、夏にも獲得に動いたセンターバックの復帰を望んでいる。(CM)

評:TomovicやRossettiniなど、安定感に欠ける面々に加わってくれるならとてもありがたい話。慣れたシステムで守備陣強化の力になってもらいたい。

 

・Cristian Dell'Orco(サッスオーロ)

24歳と若いレフトバックは出場機会が少ないことから退団を希望している。キエーヴォトリノが獲得に興味。(TMW)

評:レフトバックとセンターバックをこなす貴重な左利きであり、左サイドの枚数に悩まされているキエーヴォにはピッタリの人材。Jaroszynskiの安定感にも不安があり、Barbaもレフトバックは本職ではないため補強は急務だ。

 

 

【MF】

・Stefano Sturaro(スポルティング)

ユベントスからレンタルに出されているが、出場機会もさほどないため期間を早めて今冬に帰還する可能性がある。その場合国内クラブに再レンタルされる予定で、筆頭候補は古巣ジェノア。他にはキエーヴォボローニャも獲得を狙っている。(GdS)

評:Hetemajのように中盤で多くのタスクをこなせるタイプとして迎え入れたい人材。Kiyineはあくまでジョーカー起用のレベルにあるため、仮に獲得できるならばスタメン候補だ。ピッチ上で闘志を剥き出しにするタイプであり、スイッチ役としても期待大。

 

・Jose Mauri(ミラン)

キエーヴォは過去にも彼をローンで獲得しようとしたことがあり、中盤の人材難にあえぐクラブにとって喉から手が出るほど欲しい選手。彼は来夏にミランとの契約が切れ、更新の可能性も低いと見られている。(TMW)

評:まだ22歳と若く、活躍の場さえあれば輝ける才能豊かなプレイヤー。Radovanovicの働きにやや不安が残る中盤にピッタリな人材だろう。契約の切れ目ともなればお買い得な価格で獲得できるだろう。ボスマン移籍を狙うのもいいが、ぜひ移籍金を払ってでも今冬に獲り後半戦の重要な役割を担わせたい。

 

 

【FW】

・Cyril Thereau(フィオレンティーナ)

キエーヴォは過去3年半に渡ってプレーしたフランス人FWの帰還を望んでおり、ヴィオラも売却の準備ができている。カリアリ、SPAL、ボローニャとの獲得競争に。(TMW)

評:頼れるストライカーの復帰は朗報。錬金術でも彼はクラブに貢献した過去があり、再び力になってくれるのならば大きな補強だ。老け込むにはまだ早い。

 

・Gonzalo Bergessio(ナシオナル・モンテビデオ/ウルグアイ)

キエーヴォは現在ウルグアイでプレーする彼の獲得を検討中。もしイタリアに復帰となれば4年ぶりだ。(Sky)

評:過去にイタリアでプレーした彼も、南米では鳴りを潜めてしまっている。お買い得価格となっており、Thereauの獲得に失敗するようであればこちらの購入でも。

 

Marco Tumminello(アタランタ)

未来を嘱望されるFWも、新天地で伸び悩んでいる。カンピオナートではわずか2試合の出場に留まっており、経験値を積むためにもローンが検討されている。(CM)

評:出場機会を最も必要としている彼。Giallobluに来れば心身両面での成長が期待できるだろう。ただし、彼の保有権獲得は事実上不可能であり、育成目的ではなく即戦力として迎え入れることになるだろう。大前提として、アピールなくしてはアタランタでのキャリア同様に出場機会を掴むことはできない。

 

・Simone Edera(トリノ)

トリノ産の21歳の若手有望株は出場機会難にあえいでいる。そのため修行をさせたいトリノはローンに出すことを考えている。最有力候補はパルマで、キエーヴォやSPAL、そしてウディネーゼが獲得競争に追随している。(TMW)

評:重要な補強ポイントではないが攻撃力が課題のGiallobluにとっては、異なるタイプの前線のカードは欲しいところ。加入が叶うならば爆発力になってほしい。

 

・Moise Kean(ユベントス)

年代別代表での大活躍もあり、イタリアの未来を嘱望される18歳の大型FW。ユベントスは2020年6月に切れる契約の早期更新を図るも、出場機会不足に不満のあるKean側がこれを拒否。そこにローンのリクエストを出したキエーヴォだが、既に断られたとの情報もあり獲得の確率はかなり低め。(TMW)

評:爆発力では文句なしのタレント。借りることができるのなら是非お願いしたいところだが、現実味がないとなるとさっさと撤退して他のハードルが低い選手に乗り換えてもらいたい。あくまでも即戦力としての期待であるがゆえ…。

 

・Alberto Paloschi(SPAL)

Stepinskiの獲得を狙うSPALがトレード相手として提示している。過去キエーヴォでも活躍した頼れるFWだが、現環境で彼が輝けるかには疑問符が残る。そしてStepinskiを放出してまで獲得する必要性についてもCampedelliは懐疑的だ。(TGG)

評:サイドの精度に難のある現在のキエーヴォで、彼が過去のように活躍できるかは正直厳しいと思われる。さらにクラブの大切な未来ある人材のStepinskiの売り時は確実に今ではなく、相手もSPALではないだろう。Romaironeはこの話に応じるべきではない。

 

 

総評:攻撃力不足に悩まされている状況であるから前線の起爆剤となれる選手達にスポットライトが当たるのはある程度仕方ないことなのかもしれない。だが一番の課題は中盤の底とサイドにあるはずだ。FWのタレントを買い漁るのもいいが、最も補強すべきポイント関連の噂がもっと出てきてもいい。


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(出典:@fantagazzetta)

 

 

 

《退団の噂》

【GK】

なし

 

 

【DF】

・Mattia Bani

今季はスタメンとして安定したプレー(見せており、守備陣強化を狙うエンポリがターゲットに挙げている。トリノも興味か。(@DiMarzio)

評:人材難の最終ラインを支えている存在であり、おいそれと売却できる状況ではない。TomovicやRossettini、Tanasijevicなどスキルはあっても安定感の無い面々が占める中で貴重な選手である。

 

・Fabrizio Cacciatore

負傷やDepaoliの台頭で徐々に出場機会が減少しており、今冬に退団する可能性がある。かつての師Maranが監督を務めるカリアリに新天地を求める模様。(TGG)

評:Depaoliが今のパフォーマンスを維持出来るならば、Cacciatoreがスタメンに舞い戻る日は来ないかもしれない。Di Carloもあまり好むタイプではないようだ。きっと彼はバックアッパーとしての役割を望まないので、移籍金が発生するうちに売却するのも選択肢のひとつだ。

 

・Pawel Jaroszynski

ジェノアのPrandelli監督が獲得を希望。レフトバックを本職とする若手有望株だが、安定感に欠けるプレーからセンターバックを本職とするBarbaに遅れをとっている。出場機会を望むなら、退団も視野か。(TMW)

評:すっかりお笑い枠となってしまった彼だが、それでも左利きのレフトバックは貴重な存在。ただでさえ左サイドは不足しているため、手放せる状況ではない。代役獲得のメドが立たない限りは移籍話に応じるべきではないだろう。

 

【MF】

・Ivan Radovanovic

Jaroszynski同様、ジェノアのPrandelli監督が直々にリクエストを出している。パフォーマンスの低下が囁かれており、キエーヴォでのキャリアは終わりに近づいているのかもしれない。(TMW)

評:重要なポジションを担っており、彼の調子はチームの状態に直結する。実際、今季は彼の不調が今の順位を招いたとの考えもあり、そろそろ代わりとなる人材を育てるべき時期が来たのかもしれない。

 

・Sofian Kiyine

ナポリが獲得に興味を示している。今冬に保有権を購入し、引き続きキエーヴォでプレーさせる考え。Ingleseの成功がこの市場モデル運営の可能性を残し、彼にステップアップの道を開いた。(TMW)

評:粗削りながら将来が楽しみなドリブラー。創造性あるプレーを得意とし、パスセンスも素晴らしいものを持っている。ややリスクを考えないプレーが目立つこともあり、やはり現状はジョーカー起用が適任か。ナポリは青田買いを狙っている節もあり、現段階での保有権売却はやや勿体ない感も。さらにナポリとはIngleseのレンタルバックの時期の問題で揉めた経験もあるため、あまり歓迎できない話である。

 

・Valter Birsa

カリアリのMaran監督(元キエーヴォ監督)が負傷離脱したCastroの代役として獲得を熱望しているが、キエーヴォに売却の考えは全くない。Di Carlo監督も必要な選手として移籍させないようフロントに求めている。彼の市場価格は200万ユーロと言われているが、カリアリは並大抵の条件では入手することができないだろう。(CdS)

評:最も代えが利かず、出してはならないプレイヤー。Gaudinoを放出してしまった今、4-3-1-2システムの中枢を担える人材は少なくなってしまった。Giaccheriniでも良いが彼には他に適任とも言えるべきポジションがあり、そしてLerisでは力不足ということが先日のコッパでも浮き出てしまった。Di Carloが要求するように、残留するためには売却するべきではない。

 

・Perparim Hetemaj

ブレシアが獲得を目指してリストアップ。(CM)

評:彼もまた手薄な中盤で貴重な役割を果たしているプレイヤーである。よほどの条件ならばまだしも、並のオファーならば蹴るのが妥当。まだまだAの最前線でプレーできる存在だ。

 

【FW】

・Mariusz Stepinski

SPALが獲得に本腰を入れており、フィオレンティーナの興味も報じられている。しかし、キエーヴォ側に放出の意思は全くない。Campedelli会長は売却を急ぐべきでないとの考えで、現場のニーズ的にも移籍の可能性は低い。(TGG)

評:彼をSPALに放出してしまっては、残留争いにおいて自分で自分の首を絞めるだけである。彼はまだまだ発展途上であり、能力と価値の両面でクラブの財産である。売り時は今ではないというCampedelliの考えに賛成だ。

 

・Manuel Pucciarelli

D'AnnaやVenturaの指揮下では戦術的な問題から出場機会がなかった。Di Carloになり4-3-1-2システムが復活してからも今のところファーストチョイスには挙がってこない。ペルージャが獲得に興味を示しており、キエーヴォも売却を前向きに検討中。(TMW)

評:D'Annaの3トップ計画の犠牲ともなってしまった彼。本職はポストプレイヤーとのコンビのセカンドトップであり、序盤は戦術に馴染めず調子を乱してしまった。2トップに戻った現政権下でも、Pellissierが息を吹き返したことで需要は減ってしまっている。本人の意思を尊重するならば今冬の放出もやむなしか。

 

・Filip Djordjevic

Ingleseの後釜として活躍を期待された彼だが、負傷もあって十分なパフォーマンスを見せられていない。仮に彼を売却した場合、相当な補強ができる額を手に入れることができるため(70万ユーロと言われている)、キエーヴォは彼の放出について真剣に検討している。(TMW)

評:フリーで獲得した彼をわずか半年で高値で売却するのはやや気が引けるが、期待に沿えていないのは確か。高給取りであることもネックで、買い手があるうちに放出するのも1つの手だ。

 

 

総評:ただでさえ手薄な中盤とサイドのプレイヤーの噂が目立つ。補強のメドが立っているのならまだしも、これでは徐々に打てる手が少なくなってしまう。B降格がちらつく今、自身の価値を下げる前に退団希望者が続出するのは仕方の無いことだが、絶対に残さなくてはならないBirsaやStepinskiについては慰留に努めなくてはなるまい。


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(出典:@ACChievoVerona)

 

 

 

以上が現時点(2019/01/06 19時現在)の噂全てをまとめたものだ。キエーヴォはその需要からいわゆる"飛ばし"記事が少なく、多くが実際にリストアップやリクエストされているものだ。後半戦の頭から活躍してもらうためには馴染む期間が必要であり、仮に迎え入れるのであれば早急な獲得内定が求められる。

キエーヴォSDのRomaironeの会見でのコメントのように、今からGiallobluの船に乗る者は残留を心から信じている者のみだ。真の目的が自身のステップアップのため、また返り咲きのためでも良い。己の持てる全ての能力を出し切り、クラブのために貢献してもらいたい。

ちなみに筆者は来季もロバが飛ぶのはAの舞台でありますように、と初詣で願ったとか。5円(=御縁)で願いが叶うのならば越したことはないが、キエーヴォが十八番とするのは安価で獲得した選手を再生させること。筆者の5円が何百倍何千倍…それでは足りないな、何億倍何兆倍もの価値になることを心から願っている。もちろん、粉飾決算は無しでお願いしたいが(笑)。


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(出典:@ACChievoVerona)