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【B第2節 エンポリ戦レビュー】

【レビュー】

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(出典:@ACChievoVerona)

 

 

日本のカルチョブームの到来は1998年に中田英寿ペルージャへ移籍した頃、およそ20年前に遡る。そんな環境もあってか、カルチョクラスタ各位は非常に洽覧深識であり、その知識量には筆者も驚かされることが多い。

その点を踏まえた上で恐れ多くもセリエBの昇格レギュレーションについてざっくりと説明させていただくと、我々がAに舞い戻るためには1位もしくは2位に食い込み自動昇格枠を確保するか、3位~8位のクラブで行われる昇格プレーオフを制する必要がある。

 

今節激突したエンポリは我々と同じAからの降格組であり、その実力から昇格を争う相手になることが確実視される。前節不運なことに敗れたペルージャ以上に、相手チームのプレーレベルを高く感じたのはきっと間違った感覚ではないだろう。

だが、それ以上に我らがホームBentegodiのピッチ上で展開するサッカーからは強い手応えを得ることができた。下部カテゴリーに敗れた惨憺たるプレシーズンマッチから、コッパ・イタリアカリアリ戦、B開幕戦のペルージャ戦を通して我々Giallobluは確実に成長を遂げている。MarcoliniがBで監督として戦うのは初めての経験であるが、その手腕は今のところ一定の評価に値するだろう。

 

 

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(出典:@ACChievoVerona)

前節、2失点に絡んだLiverbeが外れ、Tomovicとのトレードで加入したVaisanenがスタメンに。トリノからローンで加入のSegre、そして復活が期待されるDjorjevicも名を連ねた。なお、B開幕後に突如隣町に移籍したいとほざき始めたSteなんとかさんは当然ながらベンチ外である。

 

立ち上がりこそスローであったが、試合を通して主導権を握っていたのは我々Giallobluだ。

特にDjorjevicに関しては3回ほど決定機を迎えたが、惜しくも結果に結び付けられたのは同点弾となった1度のみである。(得点の際、筆者は彼の様々な感情が詰まった小さなガッツポーズに魂が震えた。)

新加入のSegreは果敢なゴール前への飛び込みなどでチャンスを演出した。難しいボールだったが、合わせきりゴールを奪えていたのなら、スタメンの座は堅かっただろう。

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(出典:@ACChievoVerona)

 

 

以下、指揮官Marcoliniの談話である。

Marcolini「私たちは望み通りのスタートではなかった。素晴らしいチームであるエンポリは、我々より少し良いプレーをし、アドバンテージを生かし当然にゴールを奪った。私たちはほぼ完全に抑えられていたが、その後、スカッドの重心を上げ、ようやく本来のプレーを始めた。ドローとなった一撃で、より確信を持って指揮を執ることができた。この姿勢はシーズンの初めから探していた形だ。ようやく始めることができる。

後半、私たちは大きく改善した。より走り、いくつかの決定機を作りだした。これらのチャンスで決めきれていたのなら、勝ち点をとりこぼしてはいまい。また、ある意味では私たちは幸運ではなかった。確かに、試合の入りの部分でピッチ上で決心しなければならなかった点はあるが、私は選手達を評価したい。

いずれにせよ、私は手に入れた1ポイントに満足している。だが、我々はより多くの満足を得ることができると確信している。最近到着した選手はすぐに、非常にうまく溶け込んでいた。エンポリは強く厳しい相手であり、昇格のために間違いなく最後まで争う相手となることだろう。

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(出典:@ACChievoVerona)

 

監督のコメントにもある通り、チームの課題は前半にあると考えられる。特に、チャンスの多くは左サイドのGiaccheriniを起点として生み出されることが多いため、彼のスタミナが尽きる前により多くの得点を奪う必要がある。そういった意味でも、満足のいく前半をプレーすることが勝ち点3を奪うカギとなってくる。

ただ、いつまでもGiakにおんぶにだっこでは上にはいけまい。今季もジョーカー的存在となるVignato、そして武者修行先での実績を引っさげ帰還したGarritanoやRodriguezに大きな期待がかかってくるだろう。チームにとっても、彼らにとっても、勝負の年となることは言うまでもない。

合流後すぐの出場となったVaisanenは一定の評価に値するプレーを見せていた。対人戦を得意とする強度の高い守備、そして果敢な攻撃参加はSergio Ramos(レアル・マドリッド)を彷彿とさせる。今節も攻撃が頭打ちになってきたと感じるやいなや裏街道からの持ち上がりを見せたり、意図的にゴール前に顔を出したりとアタッキング面での創意工夫が見られた。

今現在ではRigioneと彼がスタメン争いをリードしているが、Liverbeも一度のミスに悄げることなく、また出場機会が訪れた際には存分に持ち味を出して欲しいところ。

 

 

話は変わるが、Giappone Clivensiの仲間であるKeiさん(Twitter:@Kei_rrison)が戦術面からのアプローチを中心としたキエーヴォに関する記事をnoteで書いてくださっている。特に、Marcoliniが志向するサッカーについて、前節ペルージャ戦の選手達のポジショニングを基に詳細に解説してくださっているので、こちらも必見だ。

note.mu

 

 

言い忘れていたがBは18位から20位がCへの自動降格となる。16位、17位の場合は入れ替え戦だ。もちろん、我々は下を見てはいけないチーム力を有しており、ティフォージ各位も同様に最高峰のみを見つめて共に戦わなくてはならないだろう。

ちなみにキエーヴォの現在の順位は15位である。え、何か問題でも?