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@Chievo_Giapponeがお伝えする@ACChievoVerona情報

【A26節 トリノ戦プレビュー】

【プレビュー】

 

こうしてプレビューを執筆するのも久々である。こんにちは、カルチョを愛するみなさん。

 

というのも、DAZNの台頭でプロヴィンチャ相手の対戦も放映されるようになった今、「事前に情報を仕入れられるようにすることで、相手サポーターの方々にキエーヴォとの対戦を少しでも楽しんでいただきたい」との一心から書き始めたプレビュー&レビューだが、今季は例年以上に(というか私がClivenseになってから初めてクラスの)酷い試合が続いた。

それでも気丈に書き続けたが、新監督就任直後にホームでアタランタに大敗、そしてかのVenturaショック(個人的に一連の事件をこう呼称している)があり心が折れた。まさに放心状態であった。

 

しかし、サポーターとはなんたるか、そう諦めの悪い種族である、ということを多くのClivensi仲間のみなさまのおかげで思い出し、現実から逃避せず、またこうして筆を取ろうと決心した次第である。

(一応この間もPellissierやSorrentinoといった素晴らしいベテラン達のインタビューを訳したりはしていたのだが。)

 

ちなみに私はサッカーの内容的な部分に関してまだまだ未熟者である。よって、レビューに関しては、数少ないGiappone Clivensiの同志である景さん(Twitter:@fctrack)がピッチ内の戦術的な部分をわかりやすく解説してくださっているので、そちらを参照していただきたい。

2018-2019セリエA第23節 キエーヴォ0-3ローマ - F.C.Track

(先日のローマ戦のレビュー。失点シーンについて画像で詳しく説明してくださっている。)

ChievoVerona-キエーヴォヴェローナ-はこのままBへ落ちてしまうのか? - F.C.Track

(キエーヴォの現状について整理しながらわかりやすく解説してくださっているこちらの記事も必読だ。)

 

これからは365giallobluではレビューではピッチ外のインタビューの部分などを中心に更新していこうと思う。そちらの方も今後とも読んでいただければ幸いだ。


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(出典:@ACChievoVerona)

さて、前置きが長くなった。本題の今節トリノ戦のプレビューといこう。

 

シーズン前半戦のBentegodiでの対戦は1-0での敗戦。19本のシュート(うち枠内は5本)を浴び、支配率35%という数字が示すようにホームで圧倒された…というわけでもない。本当の決定機は五分五分だ。(もちろん、Sorrentinoの果敢なセーブや相手攻撃陣の精度の欠如に助けられた面もあったわけだが。)

前半、スコアが動くことは無かった。トリノはライトバックのDe Silvestri、そしてキエーヴォは攻撃を担っていたDjordjevicを早々に負傷で欠き、スクランブル交代のアクシデント。

後半、双方の攻撃の要の交代が分水嶺となったか。58分にトリノはEderaに代えZazaを、そしてキエーヴォは68分にBirsaに代えMeggioriniを投入した。

Zazaは再三裏抜けでキーパーと1対1の状況を作り出し、キエーヴォゴールを脅かす。1度はSorrentinoの身体を張った好守で防いだものの、88分に遂に力尽きる。Dainelli放出によってラインコントロールが甘くなったことを切に痛感したゲームだった。

攻撃面ではGiaccheriniが左サイドから幾度となく切り込み、Lerisがエリア内フリーで受ける決定機などといった敵陣に迫るシーンは見られた。Djordjevicに代わって入ったStepinskiがもう少し攻撃に絡めていれば…とも思ったが。そしてBirsaの本職はやはりトップ下であり、セカンドトップは我々レベルのクラブで上手く活かせないという印象。

(そんな彼は冬の移籍でヴェローナを去ったので、今ゲームで観ることはできない。)

 

【GdS】による今節の予想フォーメーションはこちら。
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前回対戦でスタメンだったCacciatore、Radovanovic、Birsaはベンチはおろか、チームにすらいない。指揮官も代わり、システムこそ似ているものの、相手からしてみればもはや別チームとの対戦と言っても過言ではないだろう。

後半戦からの新戦力Diousseが再びスタメンに名を連ねる予想。そしてDepaoli、Giaccheriniの帰還も心強い。前回対戦で勝利に貢献できなかった悔しさも強いであろうMeggioriniとStepinskiの前線が相手ゴールを脅かす(予定)。PiazonやKiyineはジョーカーとしての起用に期待。また終盤にはCapitano Pellissierの登場があるかもしれない。

現状、中盤の要であるHetemajは今節サスペンデッドとなる。前節、Kouameとのつまらないいざこざで喰らったカードにより累積。実にもったいない…。

 

 

トリノ戦へ向けての選手のインタビュー。今回はBaniとのコンビで前節ジェノア戦でのクリーンシートに貢献したCBのBarbaからコメントが届いている。(出典:【TMW】)

 

Barba「確かに重要な選手が1月にクラブを離れた。しかし私はすぐに到着した新戦力によって補完されたと考えている。Diousse?彼はクラブに合流したばかりだが、ゲームで大きな役割を果たすことができると思っている。私達は継続的に結果を出すための資質を備えていると思っている。もちろん現状を打破しなければならない。トリノから始めようじゃないか。」

 

(残留争いについて)「ここ数試合で、共に争っているチームがポイントを稼いでおり、私達は彼らよりも危険にさらされている。残留ボーダーは近年より低くなると思うが、今そのことについて私が考えるのは無用だろう。」

 

(キエーヴォに欠けているものについては)「今のところ私はそのことについて考えていない。シーズン終了後に結論を出すだろう。私達ができる唯一のことは、全てのゲームでその至らない点を解決できるかどうかを確認することだが、今はそれについて話す時間ではない。」

 

(対戦相手について)「Toroはとても元気だ。私達はここ数試合得点していないが、彼らは非常に良い調子で挑んでくる。前半戦のゲームで彼らは非常に速いサッカーを展開していた。だが1月のインターバルの後、私達も正しいコンパクトさを取り戻したので、この点では負けてはいない。重要なポイントは、より多くのゴールを獲得するための環境を最後列から構築することだ。」

 

(予想されるゲーム展開については)「トリノが私達を苦しめる時間帯もあるだろうが、他にも自分達で前を向いて展開しなければならない時間帯もあるだろう。私達にはゴールを決めることができる素晴らしい攻撃陣がいるが、彼らには犠牲の精神と攻撃したいという欲求のメリハリが必要となるだろう。」 

 

(Di Carlo監督とかつての師・Sarri監督の構築する守備の違いについて)「コンセプトが根本的に異なっている。全ては求める人達の知性への適応だ。監督の仕事たるアイデアには、私達は何が提案されているかを考え、そして信じなければならない。監督は私に沢山のアイデアを与えてくれる。私はチームメイトと監督から多くのことを学ぶためにここにいるのだ。」

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(出典:@ACChievoVerona)

 

 

力強いBarbaの言葉。多くのインタビューの機会でキエーヴォの選手達のコメントを拝読するが、誰一人として諦観視した言葉は見られない。長年在籍している選手から新戦力の選手にまで、Capitano Pellissierの不撓不屈の精神は息づいている。

6戦未勝利のチームと5戦無敗のチーム。どちらが有利かは明らかだ。だが何が起こるかわからないのがフットボールの魅力であり、大番狂わせなど日常の風景であるのがカルチョの魅力である。

16/17シーズンのクロトーネは29節終了時にわずか14ポイントであった。しかし、そこから9戦6勝2分と破竹の快進撃で"奇跡の残留"を成し遂げた。奇跡というのはそう幾度も起こらないがゆえに奇跡と呼ばれるが、一度あることは二度ある、二度あることは三度あるのが物事の恐ろしいところだ。

手負いの猪、もとい手負いのロバは闘牛をも喰らう。雛祭りに残留戦線巧者の恐ろしさを見せてやろうではないか。

A第26節トリノ戦は日本時間3月3日20:30キックオフ。